特例子会社とは

障害者雇用促進法Q&A

¢ 障害者雇用促進法の概要について

 

Q1障害者雇用促進法とはどのようなものですか

A 障害者の雇用を促進するにあたって根幹となる法律は、「障害者の雇用の促進等に関する法律」です。この法律は、障害者の雇用の安定を図ることを目的としており、目的を達成するために障害者雇用率制度を設けるとともに、障害者が職業生活における自立を図るための職業リハビリテーションを行うことなどが定められています。

  また、基本的理念として、「障害者である労働者は、経済社会を構成する労働者の一員として、職業生活においてその能力を発揮する機会をあたえられるものとする。」(法第3条)とし、障害者及び事業主の両者に責務を課しています。すなわち、障害を持つ労働者に対しては、「障害者である労働者は、職業に従事するものとしての自覚を持ち、自ら進んで、その能力の開発及び向上を図り、有為な職業人として自立するように努めなければならない。」(法第4条)、また、事業主に対しては、「すべての事業主は障害者の雇用に関し、社会連帯の理念に基づき、障害者である労働者が有為な職業人として自立しようとする努力に対して協力する責務を有するものであって、その有する能力を正当に評価し、適当な雇用の場を与えるとともに適正な雇用管理を行うことによりその雇用の安定を図るように努めなければならない。」(法第5条)としています。

  このことから事業主に求められることは、障害者に対して、「その有する能力を正当に評価し、適当な雇用の場を与える」責務を意識し、仕事を求める障害者ひとりひとりの適性と能力に応じた雇用の場を、必要に応じて職務開発を行いながら雇用する姿勢がもとめられています。

 

Q2障害者の範囲について教えてください

A 法においては、「障害者」とは「身体障害、知的障害または精神障害があるため、長期にわたり、職業生活に相当の制限を受け、または職業生活を営むことが著しく困難な者」をいうこととしており、この要件に該当する限り、障害の種類を問わず法の対象となります。また、障害者のうち、身体障害者、知的障害者に該当する者については、雇用義務のある障害者として取扱われます。次に身体障害者、知的障害者、精神障害者の範囲についてみていきましょう。

身体障害者の範囲

@ 法において「身体障害者」とは、「身体障害者障害程度等級表」の1級〜6級の障害を有する者及び7級の障害を2つ以上重複して有する者をいいます。

A 障害者雇用率制度における障害者数の算定や障害者雇用納付金の額の算定にあたっては、身体障害者障害程度等級1級または2級の障害を有する者及び3級の障害を2つ以上重複して有する者は「重度身体障害者」として、その1人を2人の障害者とみなして計算します(ダブルカウント)。

B 身体障害者であるか否かの確認は、原則として身体障害者福祉法に基づく「身体障害者手帳」の交付を受けているかどうかによって行います。したがって、事業主も、身体障害者の範囲に該当すると思われる労働者であってこの手帳を所持していない者については、人権上の問題を引き起こすことのないよう本人の意向を尊重しながら、手帳の交付等の相談を進める必要があります。

  なお、身体障害者手帳を所持しない者については、次のイの医師、または当面はロの医師の診断書によって確認することも差し支えありませんが、この場合には、できる限りその障害に関する専門のイの指定医の診断書によって確認するようにしてください。また、心臓、じん臓、呼吸器、ぼうこう若しくは直腸、小腸またはヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能障害については、身体障害者手帳のほかは、イの指定医の診断書に限ります。

  イ 身体障害者福祉法第15条の規定により都道府県知事が指定した医師

  ロ 労働安全衛生法第13条の産業医

知的障害者の範囲

@ 法において「知的障害者」とは、児童相談所、知的障害者更正相談所、精神保健福祉センター、精神保健指定医または地域障害者職業センター(以下、「判定機関」という。)によって知的障害があると判定された者をいいます。

A 障害者雇用率制度における障害者数の算定や障害者雇用納付金の額の算定にあたっては、都道府県知事が交付する「療育手帳または、判定機関により知的障害の程度が重いと判定された者は、「重度知的障害者」として、その1人を2人とみなして計算します(ダブルカウント)。

B 知的障害者であることの確認は、原則として、都道府県知事が交付する「療育手帳」または判定機関の判定書によって行うこととされています。

精神障害者の範囲

@ 法において「精神障害者」とは、「障害者のうち、精神障害者がある者であって厚生労働省令で定めるもの」をいうこととされており、具体的には次に掲げる者であって、症状が安定し、就労が可能な状態にあるものとされています。

イ 「精神障害者保健福祉手帳」の交付を受けている者

ロ 統合失調症、そううつ病またはてんかんにかかっている者

A 精神障害者であることの確認は、原則として「精神障害者保健福祉手帳」の交付を受けているかどうかによって行います。

 

Q3雇用率にカウントされる障害者の範囲について教えてください。

A 障害者雇用率制度における障害者数の算定や障害者雇用納付金制度の額の算定においてカウントされる障害者の範囲は、身体障害者、知的障害者(重度身体障害者・重度知的障害者はダブルカウント、重度身体障害者・重度知的障害者の短時間労働者は1人としてカウント)精神障害者については精神障害者保健福祉手帳所持者に限られ精神障害者の短時間労働者は0.5人としてカウントします。

 

Q4一定規模の事業主は障害者を雇用しなければいけないと聞きましたが

A 障害者雇用率制度に基づく障害者の雇用

  民間企業、国、地方公共団体は、法に基づき、それぞれ以下の割合(法定雇用率)に相当する数以上の身体障害者または知的障害者を雇用しなければならないこととされています。(法第43条)

 なお、精神障害者については平成18年4月1日から雇用率制度の算定対象となっています。

 

「障害者雇用率=障害者数/常用労働者数×100」

  たとえば、常用労働者が1,000人いる企業で、障害者を20人雇用している場合は、

  障害者雇用率=20人/1,000人×100=2.0% となります。

 

● 民間企業 一般の民間企業………………障害者雇用率1.8%

      【常用労働者56人以上規模の企業】

      独立行政法人・特殊法人等…障害者雇用率2.1%

      【常用労働者48人以上規模の法人】

 

● 国及び  一般の期間……………………障害者雇用率2.1%

地方公共団体 【職員数48人以上規模の機関】

     都道府県等の教育委員会……障害者雇用率2.0%

     【職員数50人以上規模の機関】

 

※【 】内については、それぞれの法定雇用率によって1人以上の身体障害者または知的障害者を雇用しなければならないこととなる企業等の規模を示しています。

・重度身体障害者、重度知的障害者については、雇用率制度、雇用納付金制度それぞれその1人の雇用をもって、2人の身体障害者または知的障害者を雇用しているものとみなしてカウント(ダブルカウント)されます。

・ 短時間労働者は原則的に実雇用率にはカウントされませんが、重度身体障害者である短時間労働者については、雇用率制度、雇用納付金制度上それぞれ1人の身体障害者または知的障害者を雇用しているものとしてカウントされます。

・ 精神障害者(精神障害者保健福祉手帳所持者)である短時間労働者については0.5人としてカウントされます。

短時間労働者とは、雇用保険の短時間労働被保険者となる方です。具体的には、少なくとも次の要件に該当することが必要になります。「障害者雇用納付金制度」においても同様です。)

・ 1週間の所定労働時間が20時間以上30時間未満であること。

・ 1年以上引き続き雇用されることが見込まれること。

 

事業主は、次のように障害者雇用率によって計算された法定雇用障害者数以上の身体障害者または知的障害者を常用労働者として雇用しなければなりません。なお、この法定雇用障害者数は、各事業所をまとめた企業全体について計算しなければならないことにご注意ください。

 

「法定雇用障害者数=企業全体の常用労働者の総数×障害者雇用率」

すなわち、1,000人の常用労働者がいる企業では、

法定雇用障害者数=1,000人×1.8%=18人以上の障害者を雇用する必要性があります。

(注)1一定の業種の事業を行う事業所の事業主については、常用労働者の総数から除外率によって一定数を除きます。

なお、平成18年4月1日から、精神障害者(精神障害者保健福祉手帳所持者)を各企業の雇用率に算定できることとなったため、各企業の雇用率は以下の計算式のとおりになります。

 

各企業の雇用率算定=

雇用する身体障害者+知的障害者の数+雇用する精神障害者の数

雇用する常用労働者の数

 

短時間労働(20時間以上30時間未満)の精神障害者についても0.5人分

とカウントし、各企業の雇用率に算定できます。

Q5雇用率制度における除外率制度とはなんですか

A 除外率制度 

企業が雇用しなければならない法定雇用障害者数を算定する際の基礎となる常用労働者数の計算にあたっては、一定の業種の事業を行う事業所の事業主については、その労働者数から一定率に相当する労働者数を控除します。

なお、この除外率制度については、平成14年の法改正によって廃止が決定し、現在暫定的に適用されています。

@ 除外率は事業所を単位として適用されます。

A 事業所とは、本店、支店、工場、事業所等のように、1つの経営組織として独立性をもったもの、つまり、一定の場所において一定の組織のもとに有機的に相関連して行われる一体的な経営活動が行われる施設または場所をいいます。

  したがって、同一場所にあるものは原則として分割することなく同一の事業所とし、場所的に分離されているものは原則として別個の事業所として取り扱うことになります。

  ただし、場所的に分散しているものであっても、支店等で規模が小さく、その上部機関等との組織的関連ないし事務能力からみて、一つの事業所という程度の独立性がないものについては、直近上位の組織に包括して全体を一つの事業所として取り扱います。

 

Q6障害者の雇用状況を報告する必要があるのですか

A 法の適切な運用を図るためには、障害者の雇用状況を正確に把握しておく必要があり、1人以上の障害者を雇用することを義務づけられている民間の事業主は、毎年6月1日現在における対象障害者の雇用状況を、公共職業安定所(ハローワーク)に報告しなければならないこととされています。

(法第43条第5項)

@ 1人以上の障害者を雇用することを義務づけられている事業主とは、一般の民間企業においては常用労働者が56人以上の事業主になります。

A 報告は、企業全体の総括的状況と各事業所ごとの状況を、「障害者雇用状況報告書」により行わなければなりません。

B この報告は、毎年1回6月1日現在の状況を、7月15日までに企業の主たる事業所(いわゆる本社)の所在地を管轄する公共職業安定所長に対して行わなければなりません。

 

 

 

Q7障害者雇用率が未達成な場合はどのような措置がとられるのですか

A 障害者の雇入れに関する計画

  障害者の雇用割合が法定雇用率を相当下回っている企業に対しては、公共職業安定所長は、障害者の雇入れに関する計画の作成を命ずることができることとなっています。(法第46条)

@ 障害者雇入れ計画の作成を命ずる場合の基準

  次のすべてに該当する事業主に対して行うこととされています。

イ 対象障害者の雇用割合が著しく低いこと。

ロ 障害者雇用率を達成するために、今後雇入れなければならない対象障害者の数が著しく多いこと。

ハ 今後、新規の労働者の雇入れが相当数見込まれること。

A 障害者雇入れ計画の内容

  障害者雇入れ計画は、命令が発出された後、直近の1月1日から3年間の期間で、法定雇用障害者数に不足する障害者数、雇入れを予定する労働者の数などを考慮しながら、実効ある計画となるよう定めるものとされています。

  なお、障害者雇入れ計画を作成したときは、その計画書を公共職業安定所長に提出しなければならないこととされています。

B 障害者雇入れ計画の変更

  提出された計画の内容が著しく不適当な場合などには、公共職業安定所長はその計画の変更を勧告することがあります。

C 障害者雇入れ計画の適正実施勧告

  障害者雇入れ計画の実施を怠っている場合などには、公共職業安定所長は雇入れ計画の適正な実施の勧告をすることがあります。

D 障害者雇入れ計画の実施状況報告

  障害者雇入れ計画期間中は、毎年6月1日現在の計画の実施状況を7月15日までに、また、計画の期間が満了したときは計画の終期における状況を、終期の翌日から起算して45日以内に、公共職業安定所長に報告しなければなりません。

公表

 前述のBまたはCの障害者雇入れ計画の変更または適正な実施に関する勧告に従わない事業主については、その旨を厚生労働大臣が公表することがあります。(法第47条)

 

 

 

 

Q8雇用率未達成企業に対する指導が強化されると聞きましたが

A 法定障害者雇用率(1.8%)未達成企業に対する指導の強化

障害者雇入れ計画作成基準の強化

障害者の雇用割合が著しく低く、法定雇用率を達成させるために今後雇用しなければならない障害者数が著しく多い企業は、3年間で法定雇用率を達成するために「障害者雇入れ計画」の基準を見直し指導を強化しています。

企業名の再公表を前提とした継続的指導の実施等

企業名公表の対象となった企業において、その後の障害者雇用の取組が十分でない場合、引き続き、再公表を前提とした継続的な指導を強力に行い、その雇用状況によって企業名の公表を行うこととします。

雇入れ計画の適正実施の促進等

雇入れ計画に係る適正実施勧告の発出基準等の改善を行い、指導対象企業における当該計画に基づいた障害者雇用の着実な推進を促すこととします。

 

Q9障害者雇用納付金制度とはなんですか

A 障害者を雇用するには、作業施設や設備の改善、職場環境の整備、特別の雇用管理が必要とされることが多く、経済的負担を伴うことから、雇用義務を履行している事業主と履行していない事業主とではその経済的負担のアンバランスが生じます。障害者雇用納付金制度は、障害者を雇用することは事業主が共同して果たしていくべき責任であるとの社会連帯の理念に立って、事業主間の障害者雇用に伴う経済負担の調整を図るとともに、障害者を雇用する事業主対して助成・援助を行うことにより、障害者の雇用の促進と職業の安定を図るため法に基づき設けられた制度です。

障害者雇用納付金の徴収

事業主は、原則として法定雇用障害者数に応じて障害者雇用納付金を納付しなければならないことになっていますが、対象障害者を雇用している事業主については、その雇用数に応じて減額されます。結果的に障害者雇用納付金を納付しなければならないのは、対象障害者を法定雇用障害者数まで雇用していない事業主、すなわち障害者雇用率未達成の事業主だけとなります。

なお、当分の間、常用労働者(雇用保険一般被保険者等)300人以下の規模の事業主からは、納付金は徴収されないこととなっています。

@ 納付金を納付する事業主

 納付金を納付しなければならない事業主は、次のイの数がロの数に不足する事業主です。

イ 1年度(4月から翌年3月)の各月ごとの初日における雇用している対象障害者である常用労働者の数(重度身体障害者または重度知的障害者は1人をもって2人として計算します。)をその年度間合計した数。なお、重度障害者である短時間労働者は、その1人をもって1人として計算し、精神障害者である短時間労働者は0.5人として計算します。

ロ 1年度(4月から翌年3月)の各月ごとの初日における法定雇用障害者数をその年度間合計した数

(注)「各月ごとの初日」は、各月の賃金締切日によることとしても差し支えありません。1月に賃金締切日が2つ以上ある場合には、初日に最も近い当月の賃金締切日とします。

A 障害者雇用納付金の額

   障害者雇用納付金の額は、次のとおり計算します。

障害者雇用納付金の額=

(@のロの人数−@のイの人数)×50,000円

B 障害者雇用納付金の手続き

常用労働者数が300人を超える月が4月から翌年3月までの間の賃金締切日に5ヶ月以上ある事業主は、翌年4月1日から5月15日までの間に障害者雇用納付金の申告及び納付をしなければなりません。

障害者雇用納付金の申告は、一定の書類を独立行政法人高齢・障害者雇用支           援機構に提出することによって行います。

障害者雇用調整金・報奨金の支給

@ 障害者雇用調整金の支給

  障害者雇用納付金の申告の対象となる事業主であって障害者雇用率を超えて対象障害者を雇用するものに対し、その超えて雇用している対象障害者1人につき月額27,000円を支給します。除外率設定業種の事業については調整金の額の算定に当たり、除外率は適用されません。

A 報奨金の支給

  その雇用する常用労働者の数が300人以下の事業主であって、一定数(各月の常用労働者の4%相当の年度間合計数または72人のいずれか多い数)を超えて対象障害者を雇用する事業主に対し、その一定数を超えて雇用している対象労働者1人につき月額21,000円を支給します。

B 障害者雇用調整金、報奨金の支給申請手続き

障害者雇用調整金・報奨金の支給を受けようとする事業主は、調整金についは4月1日から5月15日までに、報奨金については4月1日から7月31日までの間に支給申請を行う必要があります。

障害者雇用調整金・報奨金の支給申請は、一定の書類を独立行政法人高齢・障害者雇用支援機関に提出することによって行います。

除外率設定業種の事業を行う事業主であっても、調整金・報奨金の額の算定

に当たり、除外率は適用されません。

在宅就業障害者特例調整金・在宅就業障害者特例報奨金の支給

自宅等で就業する障害者との間で在宅就業契約を締結して、仕事を発注しその対価を支払った事業主に対しては、特例調整金又は特例報奨金を支給します。また、企業が在宅就業支援団体を介して在宅就業障害者に仕事を発注する場合にも支給します。支給申請手続きは障害者雇用調整金・報奨金の場合と同じです。

 

Q10障害者雇用推進者とはなんですか

A 障害者雇用推進者

  障害者の雇入れ、雇用管理の責任者として、障害者雇用義務が生じる規模以上の企業に選任いただくようお願いしており、人事・労務を担当する部長クラスの方が適当です。

  障害者雇用推進者の業務は次のとおりです。

@ 障害者の雇用の促進及びその雇用の継続を図るために必要な施設・設備その他の諸条件の整備を図るための業務

A 障害者の雇用の状況に関する報告の業務

B 障害者である労働者を解雇した場合の公共職業安定所への届出の業務

C 障害者雇入れ計画の作成命令等を受けた場合における行政機関との連絡等に関する業務

 

Q11障害者職業生活相談員とは何ですか

A  障害者職業生活相談員

   障害者を5人以上雇用する事業所では、障害者の職業生活全般にわたる相談、指導を行う障害者職業生活相談員を選任する必要があります。

@ 障害者を5人以上雇用することとなったときは、その日から3ヶ月以内に職業生活相談員を選任する必要があります。

A 職業生活相談員を選任した場合は、遅滞なく次の事項を記載した届書をその事業所の所在地を管轄する公共職業安定所長に提出する必要があります。

イ 職業生活相談員の氏名

ロ 職業生活相談員の資格を明らかにする事実

ハ 事業所の労働者数およびそのうちの障害者の数

 

Q12障害者をやむを得ず解雇する場合、特別な届出はありますか

A 解雇届の提出

@ 事業主が障害者を解雇する場合には、障害者の早期再就職を図るため、その旨を公共職業安定所長に届け出なければならないこととされています。なお、労働者の責めに帰すべき理由により解雇する場合または天災事変その他やむをえない理由のために事業の継続が不可能となったことにより解雇する場合は、届出をする必要はありません。

A この届出は、解雇の告知後速やかに次の事項を記載した届書を、その事業所の所在地を管轄する公共職業安定所長に提出することによって行います。

イ 解雇する障害者の氏名、性別、年齢及び住所

ロ 解雇する障害者が従事していた職種

ハ 解雇の年月日及び理由

 

Q13平成17年に改正された障害者雇用促進法について

A 今回の法改正では、大きな柱として次の3点が定められました。

@ 精神障害者に対する雇用対策の強化

・ 雇用率制度の適用に当たって、精神障害者(精神障害者保健福祉手帳保持者)である労働者及び短期労働者を各事業主の雇用率の算定対象者とする。短時間労働者は1人をもって0.5人分とカウントしますが、法定雇用率は現行の1.8%です。

・ 障害者雇用納付金制度の適用にあたり、納付金の徴収額、調整金・報奨金の支給額の算定に当たって上記と同様に取り扱います。

A 在宅就業障害者に対する支援

・ 自宅等において就業する障害者(在宅就労障害者)に仕事を発注する事業主については、障害者雇用納付金制度において、特例調整金・特例報奨金の支給を行います。

・ 事業主が、在宅就業障害者に対する支援を行う団体として厚生労働大臣の登録を受けた法人(在宅就業支援団体)を介して在宅就業障害者に仕事を発注する場合についても、同様に取り扱います。

B 障害者福祉施策との有機的な連携等

・ 国及び地方公共団体、障害者の雇用促進施策を推進するに当たって障害者福祉施策との有機的な連携を図ることとなります。

・ 職業適応援助者(ジョブコーチ)による援助を行うことに対する、助成 金の創設、特例子会社に係る調整金・報奨金の支給先の範囲拡大その他所要の改正を行います。

 

Q14精神障害者の把握に関し注意することはありますか

A プライバシーに配慮した障害者の把握・確認ガイドラインの概要

 障害者雇用率制度や障害者雇用納付金制度の適用に当たっては、各事業主において、障害者である労働者の人数、障害種別、障害程度等を把握・確認する必要がありますが、これらの情報については、個人情報保護法をはじめとする法令等に十分留意しながら、適正に取り扱っていただく必要があります。

 また、障害者雇用促進法の改正に伴い、精神障害者に対して雇用率制度が適用されることになりましたが(平成18年4月施行)、特に在職している精神障害者の把握・確認の際は、プライバシーに配慮する必要があります。

 このため、障害者本人の意に反した制度の適用等が行われないよう、制度の対象となるすべての障害者を対象として、「プライバシーに配慮した障害者の把握・確認ガイドライン」が策定されています。

 

 

¢ 障害者雇用の進め方

 

Q15いままで障害者を雇用したことがない場合、どのように進めたらよいでしょうか

A 取り組みのはじまり

  障害者の雇用の進んでいない企業では、障害者雇用の理念は理解していても、ただ漠然とした取り組みに終始し、ほとんど効果が上がらない例が多く見られます。

  障害者雇用の取り組みは、企業トップの指示とそれに基づく社内体制の整備を行い、人事担当責任者の具体的行動計画の策定から始まります。

〔ステップ1〕

◇ 障害者雇用についての理解を進める

@ 企業トップの理解→企業の社会的責務の理解と自社の現状認識

* 具体的対応…………トップの指示

           取締役会での決定

           経営会議・取締役会議での理解の徹底

A 人事担当責任者の理解→多様な採用活動の展開、職場への定着援助

B 社員の理解→社員研修、社内報等による啓発→職場の受入環境づくり

〔ステップ2〕

◇ 採用に向けての社内体制の整備

@ 経営計画に盛り込む→企業としての責任ある採用計画の決定→職務内容、配属先等の検討

A 社内でのプロジェクトチーム、障害者雇用促進委員会等の設置

B 通常の採用枠とは別に、特別枠での採用→配属先に対する経費、定員、営 業成績上の配慮

C 工場、支店等の事業所、現場で責任ある採用活動を行う→指示し、採用権限を与える

D 障害者雇用促進者の選任

E 特例子会社設立等の検討

〔ステップ3〕

◇ 目標の設定

早期の障害者雇用率達成を目指しながら、同時に、当面、確実に達成できる目標を設定する。

 

Q16障害者を雇用しようと思いますがどのように募集したらよいかわかりません。

A採用のための行動

 障害者を雇入れる土壌が整い、障害者雇用を進めるためには、企業トップ、人事担当者や職場の仲間の理解と協力が必要です。

 障害者を雇用するための具体的な募集方法について

◆ 公共職業安定所に求人申込みを行う。

◆ 障害者の職業訓練機関、リハビリテーション機関、学校等を訪問し障害者に関する情報等を把握する。

◆ 社内で広く呼びかけを行う。(縁故等で仕事を求めている障害者の情報を入手する。)

◆ インターネット、情報誌等を利用する。

等々な方法で募集の機会の幅を広げ、採用を図る。

 

Q17ハローワークの利用方法を教えてください。

Aハローワークでは一般の求人とは別に障害者への配慮をした求人を申し込むことができます。

(1) 中途採用‥‥‥

  ハローワークに障害者対象の求人申込みをしてください。その求人票をもとに求職者と職業相談・職業紹介を行います。

 なお、求人申込み時に障害者への配慮事項について明確に記入してください。

【障害者関係設備の参考例】

・ エレベーターの有無

・ 階段手すりの有(両側・片側)無

・ トイレの種類(車椅子用・洋式・和式・開き戸・引き戸)

・ 建物内車椅子移動の可否

・ 駐車場の使用可否

(2) 新規学卒者(中学・高校)‥‥‥

  新規学卒障害者を対象とした募集は一般の学卒者と同様のルールに基づいて行われますので、学卒用の求人票を提出してください。ハローワークは学校と連絡をとり合いながら職業相談・職業紹介を行います。

(3) 新規学卒者(大学院、大学、短大、高専、専修学校)‥‥‥

  大学等の卒業予定者については、六本木ジョブパーク(学生職業総合支援センター)へ大学等求人票を提出してください。(ハローワークでも求人の取次ぎを行います。)申し込まれた求人票をもとに職業相談・職業紹介を進めます。

(4) 職業訓練修了者‥‥‥

  職業能力開発校修了予定者を採用したい場合もハローワークへ求人票を提出してください。ハローワークでは各校に求人票を送付し連携をとりながら、職業相談・職業紹介を行います。

(5) 障害者就職面接会‥‥‥

  ハローワークでは定期的に障害者対象の面接会を実施しています。

  開催月は、年度により変更となる場合もあります。大規模面接会の他、必要に応じて地域ブロック別の就職面接会及び個別の企業を対象としたミニ面接会等も実施いたしますので、詳しくはハローワークまでお早めにお問合せください。

 中途採用者

・ 障害者就職面接会

【都内ハローワーク合同開催6月・2月】

 

Q18障害者を雇用した場合の定着を図るためにはどのようにしたらよいですか

A障害者のための職務開発

 障害者のための職務開発は、雇用と定着を図るための重要なポイントとなります。求職者の状況を的確に把握したうえで、その障害の内容・程度にあわせた職務、勤務条件等を用意し、障害者職業生活相談員を始めとするスタッフが職業生活全般に対する相談にのることが重要です。

(1) 職務遂行場面に関する改善

@ 障害者の適性配置と配置転換

A 教育訓練、能力開発

B 職務再設計 〜人に仕事をあわせる〜

従来の仕事のあり方を見直し、障害者が働きやすいように仕事を再設計する。

(2) 職務再設計の進め方

@ 目標を定める

・ 楽になるように ・やりがいがあるように ・上手にできるように

・ 簡単にできるように ・早くできるように ・面白くできるように

A 着眼する事項

・ 指先、手腕の機能 ・視覚、聴覚等の感覚機能 ・判断能力

・ 労働負荷(身体的、精神的)・作業姿勢

(3) 職務再設計を成功させる方法

@ 現に作業を担当している人から意見を聴く

A 職場の知恵を活用する

B 職場の小集団活動を中心に考える

C 改善の効果(生産性、人間性)を考える

D 改善に要する費用を検討する

E 優先順位を考える

F 職務再設計の推進は企業の責務と認識する

 

Q19特例子会社制度について教えてください

A特例子会社制度について

(1)意義

法に基づく障害者雇用義務は、原則として、個々の事業主ごとに課せられるものですが、事業主が障害者の雇用に特別の配慮をした子会社を設立した場合、一定の要件の下で子会社に雇用されている労働者を親会社に雇用されているものとみなして、実雇用率を計算できることとしています。                 (法第44条)

この子会社を「特例子会社」、この制度を「特例子会社制度」といいます。

  (2)特例子会社認定の要件

  次に掲げるすべての要件を満たす場合に、厚生労働大臣(公共職業安定所長)から、特例子会社としての認定を受けることができます。

@ 親会社の要件

子会社の意思決定機関(株主総会等)を支配していること。(具体的には、子会社の議決権の過半数を有している等、連結決算の対象となり得る場合。)

A 子会社の要件

イ 親会社からの役員派遣、従業員出向等、親会社との人的関係が緊密であること。

ロ 雇用される身体障害者、知的障害者及び精神障害者が5人以上で、かつ、全従業員に占める割合が20%以上あること。さらに、雇用される知的障害者、精神障害者及び重度身体障害者の割合が30%以上であること。

ハ 障害者のための施設の改善、専任の指導員の配置を行っている等障害者の雇用管理を適正に行うに足りる能力を有していること。

ニ その他、重度身体障害者等の雇用の促進及び雇用の安定が確実に達成されると認められること。

(4) 特例子会社設立による効果

  実雇用率の算定、障害者雇用納付金の算定、障害者雇用調整金お呼び報奨金の支給について、特例子会社の労働者(障害者を含む)を親会社が雇用しているものとみなし、一体の会社として取り扱われます。

 

特例子会社制度の企業グループでの適用について

(1) 特例子会社制度の企業グループでの適用

  従来の特例子会社制度では、親会社と特例子会社のみを通産対象としていましたが、近年の企業の分社化や統合等企業組織の再編の活性化に対応するとともに、特例子会社の経営の安定と発展、設立促進を図る必要がありました。

そこで、一定の要件の下、親会社と特例子会社のみならず、特例子会社との関係が深い他の子会社(以下、「関係会社」という。)をも含めて、企業グループで障害者雇用率制度を適用することを可能としました。

具体的には、一定の要件を満たす旨の厚生労働大臣(公共職業安定所長)の認定を受けた場合に、実雇用率の算定、障害者雇用調整金および報奨金の支給等において、特例子会社・関係会社の労働者を親会社に雇用されているものとみなし、親会社と一体とみなして取り扱われます。

(2) 関係会社認定の要件

  次の要件をすべて満たす場合に、厚生労働大臣(公共職業安定所長)か ら、関係会社としての認定を受ける」ことができます。

@ 親会社が関係会社の意思決定機関(株主総会等)を支配していること。

A 関係会社と特例子会社との人的関係若しくは営業上の関係が緊密であることまたは関係会社が特例子会社に出資していること。

B 親会社が障害者雇用推進者を選任しており、かつ、当該障害者雇用推進者が関係会社と特例子会社に関しても障害者雇用推進者としての業務を行うこと。

C 親会社が、認定された企業グループ内の障害者の促進及び雇用の安定を確実に達成することができると認められること。

(3) グループ適用のイメージ図

 

・意思決定機関の支配

        親会社              子会社

     ・意思決定機関の支配        ・営業上の関係、出資

・役員派遣等            ・関係または役員派遣等

 

子会社         特例子会社